先日、吉良英敏さんが中学3年生に向けてお話しに来てくれました。
ポスターで見かけたり、学校行事で名前を聞いたことがある人もいるかと思います。
埼玉県議会議員でもあり、コミュニティデザイナーでもあり、僧侶でもあり、多岐に渡って活動されている吉良さん。
全国初の「ケアラー支援条例」を提案し、地元幸手市の「正福院」では「寺子屋きらきら子ども塾」を開催しております。
吉良さんを初めて知ったのは僕が高校生の時。
「幸手駅の前で毎朝挨拶をしている人」
そう記憶していました。
それからご縁がありまして、吉良さんとお話しさせていただくことになりました。
初めてお話しさせていただいた僕が思ったのは
「吉良さんのことが好き」でした。
未熟者の僕の話を熱心に聴いていただき、なぜ塾を開いたのか、今どんな夢があって、どんや想いで取り組んでいるのか、深いところまで丁寧に汲み取っていただきました。
それから、吉良さんの思い描くものも共有していただき、僕が言うのも差し出がましいのですが、とても強く共感しました。
吉良さんが書かれた本も読ませていただいて、「すごく分かる」というのが率直な感想です。
吉良さんのことを一言で言うと、「自我の範囲がものすごく広い」ということだと思います。自分よりも公、プライベートよりもパブリック、そういう感覚。そこに仏教の感覚の「無我」も含まれているのかもしれません。
子どもたちへの話の中でも、「つながり」「共創」「目に見えないもの」などのキーワードがありました。
正しく僕も大事にしている価値観です。
吉良さんのお話が子どもたちにもしっかりと伝わり、共有されていることが分かりました。
今回の企画を通して2つ思いました。
1つは「もっとやろう」です。
いろんな大人に出会って話を聴くという企画は、随分前から構想していたものですが、改めてその価値を確信しました。
子どもたちにとって、親、親戚、学校の先生などは身近ですが、大人と話す機会はなかなかないと思います。
「有名な大学に行って大企業に勤めてます」もあり
「高卒だけど社長やってます」もあり
「公務員になって子育てしてます」もあり
「ばくは一般的に普通です」もあり
「そういう人もいる」という存在だけで価値があると思います。
子どもたちの世界の中にピンを落として、こんな人を知っている、じゃあ自分はどうなのか。
それだけで十分な価値だと思います。
もっといろんな大人のリアルな言葉、身から出た言葉、その人だけの物語、そういうのを聴かせて、世界を広げたいと思います。
2つ目は、我ながら教え子たちが誇らしいなと。
吉良さんに
「子どもたちはとても素直でスポンジのように吸収してくれる。あの教室での一体感そのものが幸せでありました。」
と仰っていただきました。
特に今年の中3生には、僕の言わんとすることがすっと伝わっているように思います。
素直に聴いて、柔軟に考え、多様性を認める、そういう空気感が強いです。
そして、よく学び、よく遊び、よく笑います。
他学年にもそういう文化が出てきて、塾の全体に広がっているようにも思います。
またこれから楽しみです。
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